Happy Sevenday’s Diary

日々の生活の中で感じたことを書きます。

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? / 山口 周

 以前、独学の技法という本を紹介しましたが、その本と同じ著者の本です。独学の技法がとても面白く、とてもためになったのでこの本も手にとってみました。この本もとても面白く、新たな視点が持てたような気がします。

 

 企業経営や意思決定において、サイエンス(様々な情報分析結果)、クラフト(過去の失敗経験を踏まえた結果)、アート(直感・これがいいかな)という三つの要素があり、どの要素をどの程度組み込むかが今後の方向性に大きく影響するそうです。

 ほとんどの場合においてアートは軽視され、明確な論拠がないので他の二つと主張を戦わせると必ず負けてしまいます。しかし、社会システムの変化にルール(法律)の整備が追いつかない現代において、アートの要素が重要となるようです。

 また、アート=美意識を鍛えると、独自のストーリーと世界観を形成でき、テクノロジーの競争において優位に立てるそうです。

 いろいろ書きつづりましたが、なぜ現代においてアートが重要か、なぜ美意識を鍛えると競争において優位かを本書では分かりやすく、実例を挙げて説明してくれています。なるほどと納得してしまいます。

 

 美意識を鍛える方法は、良い絵や音楽に触れることはもちろんのこと、文学、詩、哲学に親しむことだそうです。私も少しずつ実践してみたいと思います。

 まずはこれまで読んだことのない詩を読んでみようと思いましたので、中原中也詩集を手にとってみます。レトリックを感じることができるかな。